ガムを噛んでストレス解消

野球の試合で、外国人の選手がガムを噛んでプレーしているのをよく見かけますが、常にガムを噛んでいるという行為が、心拍数を抑えて、脳の血流を増加させ、リラックス時と同じ状態を保ち、普段どおりのプレーをするために役立っているといわれています。


ストレスや不安を感じると、ノルアドレナリンが分泌され、交感神経が緊張します。すると血管が萎縮し、その結果心拍数が上がってしまい、手が震えたり、汗をかいたりと身体に様々な変化が起きます。


それを軽減するために、わたしたち人間をはじめ動物は、肉体と精神のバランスをとるために、本能的に軽い動作を繰り返します。たとえば、動物園の狭いオリにいれられた動物が同じ場所を行き来する行動や、立ち仕事をする人は、少しづつ動いたほうが疲れが少ない、考え事をする時は散歩をしたほうが良い考えが浮かぶ、などといったことです。


心臓の動きに合わせて動く事は、血液の循環をよくし、緊張を和らげるセロトニンという物質が脳内で増えて、ストレスが緩和され、精神を安定させる働きがあるといわれています。だからイライラした時などは、ガムを噛むと心が落ちつくのです。噛むという行為が、人間の本能に基づくものだからです。


さらに、ガムを噛むという規則正しい咬筋の動きにより、脳への血液の循環が促進され、脳細胞に刺激を与え、脳が活性化すると言われています。すなわちボケ防止の効果もあるということです。


1日30分以上はガムを噛むと効果的だそうです。ガムを噛むという簡単な行為でストレスが緩和されるのですから、毎日の習慣にして、心の健康を守りたいものです。