子供のメンタルヘルス② LD(学習障害)

読む、書く、計算する、推理するなど児童や生徒が特定の能力の習得に障害がある場合をLD(学習障害)といいます。

日本では学習障害は、「全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するといった能力のうち、特定のものの習得とその使用に著しい困難を示すさまざまな障害であり、その背景には中枢神経系になんらかの障害がある」と定義されています。原因はいまのところわかっていません。

読み、書き、算数の能力が、その子供の学年で期待されるような到達度よりもかない低いものをいいます。こうした障害は、成長するに従って自信を喪失したり、劣等感に悩んだり、いじめにあったりと日常生活にもさまざまな影響を与えます。

就学前か就学後にこの障害が疑われる場合、医師によって児童用知能検査が行われ、どのようなタイプの障害が背景にあるかが推測されます。その結果にもとづいて、子どもの得意分野と不得意分野を理解した上で、不得意な能力については補強してやったり、得意分野については、その能力をさらに強めることで、不得意な部分をカバーするといった対応をしていきます。

家族は成績が悪いと叱ったりせずに、障害を理解した上で適切な対応をすることが大切です。