残業時間とメンヘル不調の関係

残業時間と疲労感・抑うつ傾向の関係を検討した報告が、労働政策研究・研修機構より発表されています。

それによれば、残業時間が長くなるにつれて「一日の仕事で疲れ、退社後何もやる気になれない」と回答した人の割合は増加し、抑うつ傾向も高まることが明らかにされています。

残業時間が長くなれば、生活習慣を乱すことになり、特に睡眠時間が減る方向にあります。十分な休養が取れず、さまざまな健康障害が起こる可能性が高くなります。

残業時間50〜60時間が、こころの健康に問題が出る分かれ目といわれています。しかし、単に残業時間を減らせばすむわけではありません。業務の絶対量の軽減が伴わないと、見かけ上の労働時間だけが減り、サービス残業が増えてますます従業員が疲弊することになります。

また、本人の意識の改革も重要で、残業代稼ぎのようなモラルの問題を防ぐためには、管理職が部下の業務量と、その業務をこなすため必要な労働時間をきちんと把握することが必要です。