2010-01-01から1年間の記事一覧

いじめ メンタルヘルス労働者支援センター

毎日新聞記事によれば、職場でのいじめ、嫌がらせの相談に無料で応じる「いじめ メンタルヘルス労働者支援センター」が、東京都新宿区内に開設されることになったそうです。来年2月の正式発足を前に、「準備室」が既に相談を受け付けていて、労災申請の支援…

残業時間とメンヘル不調の関係

残業時間と疲労感・抑うつ傾向の関係を検討した報告が、労働政策研究・研修機構より発表されています。それによれば、残業時間が長くなるにつれて「一日の仕事で疲れ、退社後何もやる気になれない」と回答した人の割合は増加し、抑うつ傾向も高まることが明…

子供のメンタルヘルス② LD(学習障害)

読む、書く、計算する、推理するなど児童や生徒が特定の能力の習得に障害がある場合をLD(学習障害)といいます。日本では学習障害は、「全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するといった能力のうち、特定のものの習得と…

子供のメンタルヘルス①広汎性発達障害

対人関係やコミュニケーションに障害があったり、物事に対する興味や関心の幅が狭かったり、いつも同じパターン化された行動(情動行動)を繰り返すといった症状が、さまざまな場面で起こる一連の症候群を、広汎性発達障害といいます。広汎性発達障害には以下…

子供の受動喫煙がメンタルヘルスに悪影響

親など周りにいる人がタバコを吸うことで「受動喫煙」にさらされる子どもは、そうでない子どもに比べて精神面で問題が多くなる傾向が、英国で実施された研究で明らかになったそうです。 ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(UCL)のチームが、英国に住…

「カエル!ジャパン」キャンペーン

「カエル!ジャパン」キャンペーンをご存じですか。仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)推進のための国民運動です。仕事と生活が両立しにくい現代ですが、『国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たしながらも、家…

最近の心の病気の特徴

心の病気は世の中の変化と無縁ではけしてなく、長く続く不況で、リストラをはじめとして、働く人々に過剰な負担と失業の不安ももたらしていて、うつ病などの深刻な心の病気が増加しています。また、最近の特徴として脳の器質的な障害、いわゆる脳器質精神病…

スマートフォンで高齢者の心のケア

京都府内のNPO法人、「燦(かがやき)」と「由結(ゆいゆい)」が、通話の声から精神状態を把握できる機能が付いた、スマートフォンを使った高齢者のカウンセリング事業をはじめるそうです。アプリの製作は、早稲田大学人間科学術院の野村忍教授と東京都…

女性のメンタルヘルス③

心の病気には、その疾患によっては男女の差があることがわかっています。うつ病では、若いころと中高年期においては、女性がかかる割合が多いとされています。特に出産を経験すると、ホルモンバランスの関係で「産褥期うつ病」にかかる場合があります。乳が…

ストレスを軽減する②ストレスマネジメント

自分のストレスに気付いたら、ストレスマネジメント(ストレス管理)をすることで、メンタル面の不調を回避することができます。ストレスをためこまないためには、なにごとも自分一人で抱え込まないことです。家族や友人、職場の同僚や上司など、周囲の人たち…

ストレスを軽減する①ストレスに気付く

ストレスを過度にためこまず、ストレスとうまくつきあっていくためのコツのひとつは、「自分のストレスに気づく」ことです。まず、心の不調としてのストレスのサインに気付くことが大切です。サインが出ているのにそのまま放っておくと、ストレス性の疾患な…

自立支援医療(精神通院医療)

うつ病や統合失調症など、精神科の病気で治療を受ける場合、長期に通院しなければならない場合も多く、その経済的負担は少なくありません。そのために、医療費を公費で負担する制度があります。精神科の病気で治療を受ける場合、外来への通院、投薬、訪問看…

遅れている職場復帰の支援体制

事業所におけるうつなどの精神疾患による休職者数の増加が近年では大きな問題となっています。社会経済生産性本部が2008 年に行った調査では、「心の病」が「増加傾向にある」と回答した企業が56.1%あったそうです。これは、同本部が2006年度に調査した結果…

精神疾患の労災認定の増加

1999年9月に『心理的負荷による精神障害に係る業務上外の判断指針』が公表されてから、精神疾患の労災申請は年々急増しているのだそうです。また、過労や職場でのストレスからうつ病などの精神疾患となり、自殺に至る「過労自殺」も増加しています。 厚生労…

EAP〜従業員援助プログラム

EAPとは、Employee Assistance Programの略称で、「従業員支援プログラム」と訳されます。アメリカで、主にアルコール依存症の問題を解決するために発祥、展開してきましたが、最近日本でも徐々に認知度が高くなってきています。企業の社員および家族に対す…

裁判員の心のケア

最高裁は昨年6月に、「裁判員メンタルヘルスサポート窓口」を設置しています。電話とメールで24時間相談ができ、臨床心理士らによる無料のカウンセリングも受けられることになっています。今年7月末までに裁判員に選任されたのは5224人で、補充裁判員…

職場の健康診断時にストレス症状の確認

9月に、厚生労働省が「職場におけるメンタルヘルス対策検討会」の報告書を公表されています。その中で、一般定期健康診断に併せ、医師がストレスに関連する症状・不調を確認することを中心とした、新たな枠組みが提言されています。メンタルヘルス不調者が…

気分変調性障害

気分変調性障害は、軽いうつ状態が慢性的に続く病気です。うつ病と並んで気分障害のひとつに分類されています。以前は「抑うつ神経症」と呼ばれていました。男女比では女性の方が圧倒的に多く、女性の患者数は男性の2〜3倍といわれています。年齢的には、…

脅迫性障害②

脅迫性障害の原因は、セロトニン(神経伝達物質)の調節障害や、脳の一部分の代謝や血流の亢進異常など、さまざまな仮説が立てられていますが、遺伝的要素を指摘する声や、自分では認めたくない不安や心の葛藤を強迫観念、脅迫行為にすりかえているという考え…

強迫性障害①

脅迫性障害とは、ある考え(強迫観念)や行為(脅迫行為)にとらわれて、どうしてもやめられずに苦しむ病気です。以前は強迫神経症と呼ばれていたもので、不安障害に分類されています。患者の約3分の2は25歳以前に発症します。思春期では男性の方がかかりやす…

女性のメンタルヘルス②

働く女性の増加により、これまでは男性に多かった心の病気が女性にも見られるようになってきています。特に目立っているのはアルコール依存症です。これまで女性でアルコール依存症になる人は少なからずいましたが、その多くは専業主婦でした。「キッチンド…

女性のメンタルヘルス①

女性は、男性に比べると心理社会的なストレスの素にさらされやすい状況にあるといえます。女性の社会進出は増えていますが、現代社会はまだまだ男性優位が多くみられます。職場では仕事内容、待遇、昇進などで不公平や不満を感じている人がたくさんいます。…

慢性疲労症候群

慢性疲労症候群とは、これまで健康に生活していた人に、原因不明の強い全身倦怠感、微熱、頭痛、筋肉痛、精神神経症状などが起こり、長期にこの状態が続いて健全な社会生活が送れなくなるという病気です。慢性的な疲労感をはじめとして、多岐にわたる不定愁…

心の病気を扱う医療機関

心の病気を治療する医療機関としては、精神科、心療内科、精神神経科、神経科などいろいろあります。あまりなじみのない人にとってはどこを受診してよいのか迷ってしまいがちです。 ●精神科精神科は、神経症、うつ病、統合失調症、心身症などの心の病気のす…

労働者の疲労蓄積度チェックリスト

厚生労働省では平成16年6月に、過重労働による健康障害を防止するため、労働者の疲労蓄積度を判定できるチェックリストを作成し公表しています。労働者本人が自己診断するものと、家族が判定できるものと2種類あります。最近1か月の勤務の状態や自覚症状に…

アルコール依存症

アルコール依存症は、薬物依存症の一種で、アルコールの摂取によって得られる精神的、肉体的な薬理作用に強く囚われ、自らの意思で飲酒行動をコントロールできなくなり、強迫的に飲酒行為を繰り返す精神疾患です。飲酒量が極端に増えると、やがて自分の体を…

摂食障害

摂食障害は、食べることが楽しいと感じられなくなってしまう精神的な疾患です。その種類は、拒食症・過食症・そして特定不能の摂食障害に分けられます。拒食症は、主に思春期の女性がかかりやすく、どちらかといえばやせていると思うような人でも、太ること…

老年期のメンタルヘルス

老年期に入ると、脳の老化が進むことにより、認知症がおこりやすくなります。80歳以上の人口では、かなりの部分が認知症の症状を示すといわれています。また、脳梗塞後の麻痺などに代表されるように、身体の不自由さも加わってきます。認知症を完全に予防…

中年期のメンタルヘルス

中年期とは、40代半ばから50代ぐらいの時期で、体力的な衰えが目立ち始め、無理が効かなくなります。成人病・生活習慣病の好発時期であり、女性は閉経期を迎え、更年期障害などの不調が目立ちます。夫婦間では、お互いへの関心が薄かったり、子供が思春期を…

思春期のメンタルヘルス

ちょうどおとなとこどもの端境期にあたる思春期(中学生〜20歳くらいまで)は昔から「反抗期」ともいわれ、情緒が揺れ動く時期です。以前から、非行、不登校、家庭内暴力などの問題が噴出していた時期で、最近では「17歳問題」「キレる若者」「リスカ(…