統合失調症②統合失調症の症状

統合失調症の症状は、陽性症状と陰性症状に大きく2つ分けられます。

陽性症状とは、幻覚・妄想・興奮・昏迷などの急性期症状のことをいいます。

正常な人には見えないものが見えたり聞こえたり、明らかにありえない考えを正しいと信じ込んだりします。激しく興奮したり、無意味な行動を繰り返したり、支離滅裂なことを話したりします。典型的な統合失調症ではこの陽性症状によって発見されることが多く、薬がよく効きます。

陰性症状とは、普通の人よりも感情の揺れや言葉・行動の動きが鈍くなる症状です。

意欲が低下し、何に対しても関心がなくなり、自室に引きこもったりします。表情も乏しくなって自発性がなくなり、感情の変化も極端に少なくなります。身だしなみにも気を遣わなくなり、だらしなくなります。

陰性症状は発症した時点から現れることもありますが、通常は発症後数年経つうちに目立ってきます。これらの症状は、従来の抗精神病薬では効果がないとされてきましたが、近年では非定型抗精神病薬という新タイプの薬が登場し、陰性症状にも有効との報告が多くなされています。