境界性パーソナリティ障害

境界性パーソナリティ障害は、若い女性に多くみられる心の病気です。

「境界」とは、同じく心の病気である「神経症」と「統合失調症」の境界にある症状であることに由来しています。

境界性パーソナリティ障害では、感情のコントロールに問題が生じるため、感情面が極端に不安定になるとともに、次のような症状がみられます。

①気分が物事に簡単に左右される
②感情を爆発させてしまう
③慢性的な空虚感を感じる
④孤独に耐えられない
⑤衝動的な飲酒、大食、買い物などをする
⑥自己イメージが混乱する
⑦他人を良い・悪いの両極端で評価し、評価自体も簡単にころころ変わる
⑧現実認識が低下する
リストカットなどの自傷行為をする
⑤自殺をほのめかす


境界性パーソナリティ障害の原因は、はっきり解明されていませんが、遺伝的要因に環境要因が組み合わさった結果、発症すると考えられています。環境要因としては、小児期の虐待が多いといわれています。

誰でも気分が不安定になったり、イライラしてしまう感情の波があるのは普通ですが、必要以上に頻繁に怒りを覚えたり、感情を爆発させてしまう場合は要注意です。日常生活に多大な問題が生じるほど感情が不安定になっている場合は、境界性パーソナリティ障害の疑いがあります。

人間関係にトラブルが絶えなくなり、家庭や仕事面でも深刻な問題が生じてしまうので、できるだけ早期に治療を開始することです。