ブリーフ・リラクセーション

ストレスによって生じる高血圧の治療に、大きな成果をあげているという「ブリーフ・リラクセーション」というりラックス法があります。簡単な動作で、自宅で気軽にできるのが特徴です。

明るすぎず、暗すぎず、適度な室温で、なるべく静かな部屋で行うのがベストです。ベルト、ネクタイ、メガネや腕時計、上着など、からだを締めつけるものは外し、靴や靴下もつけない状態で行います。空腹や満腹の状態は避け、トイレも済ませておきます。このすべて整っていないとできないということではないので、あまり神経質になる必要はありません。

イスに腰掛けて首筋、背筋をまっすぐ伸ばし、軽く目をつぶり、両腕を脇にたらします。両足は投げ出すように前方へ伸ばします。 両こぶしを握って、全身に力を入れ、数秒間緊張します。その後、一気にパッと力を抜くと、全身にだらんとした脱力感が得られます。

充分にリラックスすると、手足の先端がふくれる感じやしびれる感じが現れ、温かく感じることもあります。歯は噛みしめず、頭のなかは空っぽにしておきます。特に腹式呼吸などを心がける必要はなく、自然な鼻呼吸で大丈夫です。これを、1回につき約5分続けます。

終わったら、意識を現実の生活に戻すために「取り消し動作」を行います。目をつぶったままこぶしを握り、両腕を胸に引き寄せてぎゅっと曲げ、そして勢いよく前に伸ばしながら手を開きます。これを3回繰り返し、深呼吸を1回行って目を開けます。