ストレス症候群④ アダルトチルドレン症候群

アダルトチルドレンとは、子供のころに「機能不全家庭」に育ち、トラウマによって傷ついて大人になった人のことをいいます。

たとえば、親がアルコール依存症などの酒害家庭に育ち、両親が不仲で、子供のころから「家庭の秘密を漏らさないように」「両親を困らせないように」と、自分の感情を押し殺すような生き方をしてきた人に多く見られます。

子供時代にうまく感情を表現することができなかったため、自分の感情を認めたり、表現することが苦手です。また、大人を信頼できずに育っているので、他人を信頼する力が弱く、他人と親密的な関係を築くことができません。

甘えたくても甘えさせてくれる人がいなかった子供時代を送っているので、大人になってからも人に依存することがうまくできず、相手や自分をコントロールしたがったり、支配しようとします。

アダルトチルドレンは、病名や医学用語ではありませんが、「生きづらさ」を持っているために、うつ病、不安症、依存症、人格障害心身症などの各種の精神障害になりやすいといわれています。

自分の幼少期のトラウマを思い出して、それを受け入れて克服することが必要だといわれます。過去の傷つけられた幼い自分を優しく見つめ直し、愛情を注いで古い心の傷を癒してあげることで、現在の心の問題や病気が回復します。